早期退職して,セミリタイア生活をしながら,起業を考えている方は,多いのではないでしょうか?
実際,「2014年版 中小企業白書」によると,起業している人の32.4%は「60歳以上」であり,30年前と比較して,シニア起業は,4倍にも増えているようです。
シニア起業できる環境が整ってきたのでしょうね。
私のまわりでも,多くの先輩の方々が,シニア起業に挑戦なさっています。
成功を収めている方もいれば,うまくいかなかった方もいらっしゃり,さまざまです。
そこで,今回は,シニア起業の実態について,2012年に日本政策金融公庫総合研究所から発表された「シニア起業家の開業」の統計データをもとに,分析したいと思います。
尚,55歳以上の方をシニア起業家と定義しています。
2012年と少し古いですが,ご了承願います。
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シニア起業の実態
開業直前の職業
会社や団体の常勤職員か,管理職の方が70%を占めています。前職で,経営に携わっていた方が,比較的,起業に挑戦するようです。
職業 | 回答率(%) |
会社や団体の常勤役員 | 23.3 |
正社員・職員(管理職) | 46.7 |
正社員・職員(管理職以外) | 11.1 |
非正社員 | 5.5 |
その他 | 13.2 |
現在の事業に関連する仕事の経験年数
やはり,なにかしら経験した仕事で起業するようです。特に,シニア起業は,長年経験した仕事で起業する傾向が強いようです。
年数 | 回答率(%) |
30年以上 | 32.3 |
20年~29年 | 15 |
10年~19年 | 17.2 |
5年~9年 | 7.5 |
1年~4年 | 6.4 |
経験なし | 22.6 |
開業動機
収入より,「仕事の経験・知識や資格を生かしたかった」「社会に役に立つ仕事がしたかった」といった動機が多いようです。決して,お金ではないようですね。
動機 | 回答率(%) |
仕事の経験・知識や資格を生かしたかった | 51.1 |
社会に役に立つ仕事がしたかった | 36.2 |
年齢や性別に関係なく仕事がしたかった | 36.2 |
自由に仕事がしたかった | 35.1 |
収入をふやしたかった | 24.5 |
自己資金
開業時の自己資金の平均額,605万円,中央値 300万円のようです。1000万以上の方も,23.7%とそれなりにいらっしゃるようですが,それほど多くのお金が必要としない起業をなさっているようです。
金額 | 回答率(%) |
250万未満 | 41.9 |
250万~500万未満 | 20.4 |
500万~1000万未満 | 14 |
1000万以上 | 23.7 |
採算状況
黒字基調と回答なさった方が,54.5%もあり,半数近くが成功したようですね。
採算 | 回答率(%) |
黒字基調 | 54.5 |
赤字基調 | 45.5 |
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統計からわかったこと
シニア起業家の実態を整理してみると以下のことがわかる
・経験を積んだ仕事で起業するケースが多い。
・いままでの仕事の経験・知識や資格を生かしたいといった動機が多い。
・自己資金は,500万未満が多い。
・約半数が,黒字基調であり,成功と言える。
シニア起業家の全体像が把握できたのではないでしょうか?
実は,私もコンサルで起業することを,一時,考えたことがありました。
しかし,領域が非常にニッチであったため,想定する顧客をつかめないために,先輩方とも相談しましたが,結局,断念しました。
今,半数近くが赤字状況というデータを見ると,起業を選択しなくて正解だと思いました。
やはり,リスクが高いですよね。
それでも,リスクを背負って,シニア起業に挑むのが,醍醐味なのかもしれませんが,かなりの情熱と運が必要だと思います。
シニア起業をお考えの方々の参考にして頂けれ,ありがたいです。
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