私は、57歳の早期退職時、終身の医療保険をすすめられました。
たぶん、多くの方も、終身の医療保険をすすめられると思います。
医療保険は、多くのYou Tubeやブログで、お勧めできない保険として紹介されていますよね。
お勧めできない理由は、「高額医療費制度があり、入院したとしても、10万円程度で収まる。それ程、高額な医療費はかからないから必要ない」とのようです。
しかし、これは、20代、30代の方々に向けてのメッセージではないかと思います。
そこで、これから老後を迎える50代、60代にとって、医療保険は必要かそれとも不要かを、私なりに検討し、最終的に加入した理由を記します。
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必要な理由
60歳以降、医療費負担増大への対応
平成29年度の厚生労働省の報告によると一人あたりの生涯医療費は平均で2700万円かかっているそうです。また、年齢別にかかっている医療費を表にまとめました。
年齢 | 医療費 |
0歳から29歳 | 384万円 |
30歳から59歳 | 579万円 |
60歳から89歳 | 1550万円 |
90歳以上 | 209万円 |
年齢別内訳をみると、60歳以上は、1759万円、全体の65%を占めることになります。
尚、医療費ですので、我々の負担金額は、健康保険等があるため、かなり低い金額になります。
これらの統計値は、平均値であることから、高額な医療が必要な方々の値に片寄る傾向もあります。
しかし、60歳以降、医療費は今まで以上にかかることは事実であり、その対処が必要と考えました。
増える入院費用への対応
高額医療費制度を利用すると、1か月入院しても、9万円~10万円で入院費用はおさまります。
優遇された制度だと思います。
しかし、この高額医療費制度の対象外の費用、例えば個室等の「差額ベット代」「食費費用」「洗濯費用などの雑費」は実費払いとなります。
例えば、個室で入院となると、入院費は、倍以上の金額になります。
その上、入院日数も、35歳から64歳までは21.9日ですが、65歳以上37.6日、75歳以上43.6日と、年齢が高くなるにしたがって、入院日数も高くなる傾向です。
すなわち、年齢に従って、増える入院費用の対応が必要と考えました。
進歩する先進医療への対応
がん治療等の先進医療についても、高額医療費制度の対象外です。
先進医療は、陽子線治療や重粒子線治療等で数百万もかかる非常に高額な治療です。
これらの先進治療を受ける確率は、1%以下とかなり低いので、必要ないと思われる方が多いかもしれません。
ただ、医学の進歩は目覚ましいものがあります。
今後、新しい治療法が開発され、先進医療も多くなると考え、加入の理由としました。
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改正されるであろう医療制度への対応
社会保障費は年々増加しており、政府は増え続ける社会保障費を削減する動きをしております。
例えば、年収200万世帯の後期高齢者医療費2割負担への改正に向けた動きなどが、その一例です。
今後、私の生きている20年~40年間に、社会保障費削減のために医療制度が改正されるであろうと予想し、医療保険はその備えになると考えました。
皆様も、下記のように、専門の方にご相談なさってはいかがでしょうか?
費用対効果から保険料は高額でない
最後に、保険料ですが、下記のオリックス生命保険の保険料シミュレーションで算出すると、60歳男性 4588円/月、女性 3804円/月です。この、月あたりの保険料をもとに、平均寿命まで生きたと仮定して、保険料の総額を算出すると、男性で118万円、女性で125万円程度となります。
私は、費用対効果を考えて、高額でないと判断しました。
貯蓄で医療費を賄うという考え方
生命保険会社が商品として販売することから考えると、多くの方々が、支払った保険料まで医療費はかからないと思います。
そこで、毎月貯金して、貯金からかかった医療費を支払い、残りを他の支出にまわすという考え方もあると思います。
しかし、お金のことを気にしながら入院するのも、個人的には“イヤ”なため、加入しました。
これは、皆様自身で、ご判断願います。
まとめ
1.60歳以降、医療費負担増大への対応
2.増える入院費用への対応
3.進歩する先進医療への対応
4.改正されるであろう医療制度への対応
5.費用対効果から保険料は高額でない
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