ガンの自由診療は規制されないのだろうか?

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皆様,こんにちは!

森保ジャパン,決勝トーナメント進出!すごいですね。

でも,一方で,私と年も近い渡辺徹さん(61歳)が,敗血症で亡くなりました。もっと,がんばってほしい俳優さんでしたので,本当に残念です。ご冥福をお祈りいたします。

本日は,ある記事で,エビデンスのない自由診療に関する記事がありましたので,紹介したいと思います。

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効かないというエビデンスはないと開き直る自由診療!

先日,文春オンラインの「「死者が生還した!」“自家がんワクチン”「脱法」広告の実態 エビデンスは不十分でも開き直る開発・製造会社の欺瞞」を拝見しました。

この「自家がんワクチン」は,免疫療法の一種で,摘出された組織は病理検査の後、「ホルマリン漬け」で保存されるが,この「ホルマリン漬け」組織を使って製造したワクチンが、がん細胞を特異的に攻撃するという触れ込みのワクチンです。

HP等では,「トリプルネガティブ」の乳がんが,自家がんワクチンの治療を受けた後、胸部に大きく写る黒い影が、どんどん薄くなっていき,最後の画像に、影はほとんど見えなくなり,そこには、赤い大きな文字で「治った!!」とつけられている広告をしています。

そして,胆管がんの手術を受けた後、肝臓に転移が見つかった。抗がん剤治療の効果はなく、主治医から緩和ケアに切り替える方針が告げられた人気のラーメン店を経営していた男性(当時70代)が、時、男性はネットで「自家がんワクチン」のHPを見つけ,「この免疫療法なら転移した胆管がんも治せるらしい」と考え,150万円の金額で,I病院で自家がんワクチンを3回にわたって投与されたが、その効果はないばかりか、すぐに体調が悪化して亡くなったようです。

そこで,I病院を経営する医療法人社団T会とS株式会社を相手に,民事訴訟を起こしました。結果は,裁判は高裁まで争われ、今年7月、被告のT会に治療費全額の返還と慰謝料の支払いを命じる判決が出て確定しました。治療費全額の返還命令は極めて異例のようです。

しかし,S株式会社は,HPにて「当社に対して提起された訴訟は当社全面勝訴の内容で確定しております」と記載しています。

慰謝料の支払いを命じる判決が出ているにも関わらず,S株式会社では,全面勝訴となっているのではどうしてでしょうか?ここにポイントがあると思います。

以下が,裁判中に,原告側の証人として出廷した、勝俣範之教授(日本医科大武蔵小杉病院・腫瘍内科)に、被告側のI病院の代理人が同じ質問を繰り返した場面です。

被告代理人「(自家がんワクチンが)絶対に効かないというエビデンスはあるのか?」

勝俣教授「効くというエビデンスがひとつもないので、効く可能性は非常に低い」

被告代理人「じゃあ、効かないことが証明されている訳じゃない?」

勝俣教授「そもそも効くという証拠を示さなければ、医学的には効果があるとは全く言えない」

すなわち,絶対に効かないというエビデンスが証明されず,かつ,高裁判決でS株式会社の責任は問われなかったので,全面勝訴と記載しているわけです。

皆様,どう思いますか?

治療が効くかのエビデンスがある標準治療と治療が効かないというエビデンスがないことから認められると主張する自由診療。治療が効かないエビデンスを示すなんて,そもそも不可能ですよね。

だから,自由診療は,治療が効いたという事例を示すが,どれだけの割合で奏功するといった数字は,一切,発表しないのでしょうね。

でも,規制はできない。そして,多くの方が,信じてしまう。

それは,証明できない「治療が効かないというエビデンスがない」から。。うまく,医療という分野の盲点をついていますね。

結局,医師の一人一人の倫理感と,患者と患者を取り巻く家族といった身の回りの方々の冷静な判断に委ねるしかない問題でしょう。

つづきは,次回へ!

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管理人

現在60歳。某電気メーカで30数年間、サラリーマン生活を送り、早期退職したおっさんです。すでに、孫もいます。退職後は、自由きままに、生きておりますが、妻が卵巣がんステージⅢCになりました。妻の闘病記や,日々気が付いたことをブログにしたいとおもいます。

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