皆様、老後の生活のために退職金は非常に重要ですが、周りの方々が一体どの程度もらっているか気になりませんか?また、貰える退職金は、平均より上それとも下といった点も気になりませんか?
私は、既に、退職金を頂きましたが、上記のことは非常に気になりました。
そこで、今回、フィデリティ退職・投資教育研究所の高齢者の金融リテラシー調査(2018年12月実施)の結果データをもとに分析し、退職金の実態を明らかにしたいと考えています。尚、回答者数は10816名と多いので、信憑性のある調査と思います。
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退職金の実態
・退職金中央値は、1519.3万円
・非常にばらつきが大きい
・職業による差も大きく、公務員が一番多く受け取っている
・男女の差も非常に大きい
データ分析
退職金の受け取り額の分布
退職金の受け取り額の分布表を以下に記載します。
退職金受け取り額 | 比率(%) |
退職金制度がなかった | 25.5 |
退職金制度があっても退職金がでなかった | 6.3 |
500万未満 | 15.5 |
500万~1000万未満 | 7.8 |
1000万~1500万未満 | 7.2 |
1500万~2000万未満 | 8.7 |
2000万~2500万未満 | 10.6 |
2500万~3000万未満 | 8.3 |
3000万以上 | 9.9 |
・退職金制度がないと回答なさった方が、25.5%。また、退職金制度があっても退職金が出なかった方は6.3%となり、合計で31.8%の方が退職金を受け取っていません。
・退職金を受け取った方の受け取り退職金の中央値は、1500~2000万。また、フィデリティの報告によると、中央値は1519.3万円。
・500万円刻みで見ると、ほとんど同じ比率で分布しており、退職金の受け取り額のばらつきが大きい。
職業別の受け取り額
職業別の退職金中央値を下表に示します。
職業 | 退職金中央値(万円) |
会社役員 | 2064.8 |
会社従業員 | 1349.6 |
自営業・自由業 | 1215.7 |
公務員 | 2252.7 |
・職業別でも大きな差があり、受け取り額は公務員、会社役員、会社従業員、自営業・自由業の順となっている。
男女別の受け取り額
男女別の退職金中央値を下表に示します。
退職金中央値(万円) | |
男性 | 1970.1 |
女性 | 451.7 |
・退職金の受け取り金額で、かなりの差が生じている。
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考察
・退職金制度がない会社が25.5%もあることに素直に、驚きました。厚生労働省の「平成30年就労条件総合調査」によると、退職給付制度のある企業は、従業員1000人以上で92.3%、300~999人の企業で91.8%、100~299人の企業で84.9%、30~99人の企業で77.6%と、企業規模が小さい企業ほど、退職金制度のない比率が高まるようです。
・大企業(大卒)の平均退職金が、2289.5万円、中小企業(大卒)の平均退職金が1118.9万円であることから、中央値1519.3万円は妥当と推測できます。(出典:退職金の相場はどれくらい?大企業・中小企業、業種、勤続年数による違いも解説|りそなグループ (resonabank.co.jp)
・通常、正規分布のように中央部分が多くなり、端になれば少なくなりますが、退職金の受け取り額の分布は、ほとんど同じ比率で全体に分布している点が特徴的です。
・公務員の方の退職金は、会社従業員の方の約1.7倍程度です。公務員の方は定年で退職金を受け取るケースが多いですが、会社従業員の方の場合は、勤務年数が少ない退職の場合も含まれるため、大きな差が生じたと推測します。
・男女差については、女性の場合、出産での退職といった勤務年数が少ないケースが多いため、かなり中央値が低くなったと推測します。
まとめ
企業規模の小さい企業ほど退職制度のない比率が高まる
尚、大企業(大卒)の平均退職金 2289.5万円 中小企業(大卒) 1118.9万円
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