ハロートレーニングとは、ハローワークが主催する無料で再就職に必要な知識、技術、スキルなどを学べる制度で、2つのコースがあります。
1つが、失業手当を受給しながら職業訓練を受ける公共職業訓練、もう1つが失業手当を受給してない方を対象とした求職者支援制度です。
公共職業訓練は、失業手当を受給しながら、一方、求職者支援制度は、一定の条件をみたせば、毎月10万円の給付金を貰いながら、無料で受講ができます。
今回は、このようなメリットがあるハロートレーニング、一体、どれくらいの方が受講し、そして気になる就職率はどうなのかを厚生労働省が発表した資料をもとに、分析してみました。
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ハロートレーニングの受講者と就職率
まず、公共職業訓練の結果を、下表に示します。令和元年のデータです。
全体の受講者数は、104,255名で、就職率は、76.0%となっています。また、業種別に見ると、製造系、建設系、介護系が、かなり高い就職率となっています。
分野 | 受講者数(人) | 就職率(%) |
農協・林業・鉱業系 | 962 | 81.7 |
建設系 | 6,107 | 82.9 |
製造系 | 11,662 | 84.1 |
事務系 | 31,104 | 72.7 |
情報系 | 22,975 | 69.5 |
サービス系 | 15,931 | 78.0 |
介護系 | 11,102 | 82.5 |
その他 | 4,412 | 61.4 |
総計 | 104,255 | 76.0 |
一方、求職者支援制度の方は、基礎コースと実践コースとあります。中高年の方々は、実践コースを受講なさる方が多いと思いますので、実践コースのデータで状況を、表にまとめました。令和元年のデータです。
全体の修了者数 13,680名で、就職率62.4%となっています。ここでは、介護系が高い就職率になっております。
分野 | 修了者数(人) | 就職率(%) |
IT | 1,576 | 62.3 |
営業・販売・事務 | 4,674 | 59.8 |
医療事務 | 1,016 | 64.8 |
介護福祉 | 1,276 | 73.3 |
デザイン | 2,450 | 60.2 |
その他 | 2,688 | 63.3 |
総計 | 13,680 | 62.4 |
双方を比較してみて、以下のことがわかりました。
・両方とも、介護系が高い就職率となっている。
・一方、事務系は、受講者からの人気は高いが、就職率は低い結果となっている。
これらの結果から、中高年齢層でハロートレーニングに興味のある方は、介護系のコースを選択してはいかがでしょうか
それでは、ハロートレーニングのメリット、応募資格、手続きといった概要を記載します。
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ハロートレーニングの概要
メリット
・受講料は原則無料。
・受講中、失業手当が支給される。
・失業手当の受給が終わっても給付期間が延長される。
・受講手当が支給される。
・交通費も支給される。
・求職活動の実績が不要で、失業認定日にハローワークに行かなくてもよい。
・受講料は原則無料。
・ある一定の条件を満たす場合、月額10万円の受講手当と交通費が支給される。
ある一定の条件については、以下にアクセスして確認願います。
求職者支援制度について
結構、メリットの多い制度だと思います。
応募資格
・職業相談を行う中で受講が適職に就くために必要であると判断され、ハローワーク所長の受講指示を受けた方。
・所定給付日数の2/3に相当する日数の支給を受ける終わる前に、受講が開始される職業訓練であること。
・労働の意思と能力を有し、職業訓練などの受講が必要であるとハローワーク所長が認める方。
・公共職業訓練、求職者支援訓練の受講終了後1年未満でない方。
どちらも、ハローワーク所長の承認が必要です。
手続き
・求職申込と職業相談をハローワークで行う。
・受講申し込みを行う。
・職業訓練機関で面接・筆記試験などを受験する。
・選考結果の通知を受け取る。
・受講斡旋を受ける。
手続きは、複雑ではありませんが、職業訓練機関での面談、筆記試験の合格が必要です。勉強、そしてやる気が大事だと思います。
まとめ
・公共職業訓練 104,255名、就職率は、76.0%。
・求職者支援訓練 13,680名、就職率62.4%。
介護系の就職率は高く、介護系のコースが中高年齢の方にはお勧め。
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