あなたにとって、出世や肩書とは何でしょうか?
先日、図書館に行き、雑誌を読みましたが、出世に関するおもしろい記事がありました。
それは、雑誌THE21の7月号の「「男らしさ」の呪縛 出世圧力」で、著者は、近畿大学教授でジャーナリストの奥田祥子氏です。
本記事では、出世街道を歩む「できる男」であり続けることに固執するがゆえに、予期せぬ末路を迎えたある50代の男性の方を紹介していました。
私と同世代の方の実話でしたので、非常に、考えさせられるました。
また、もうひとつ、私の好きなブロガーさんの記事で、退職後の名刺について、おもしろい肩書に関する記事を見つけました。
そこで、今回、これらの2つの出世と肩書に関わる記事を、皆様に、ご紹介したいと思います。
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無自覚パワハラで想定外の懲戒処分になった男性
同期でいち早く昇進したKさんは、実績を積み重ねて順調に出世の階段を上っていきました。
そして、部次長職に就任し、インタビューに対して、「リストラが進むことは成果主義導入時から認識していましたが、仲間がターゲットにされるのを目の当たりにするのはやるせないものです。でも、勝ち抜いていかないといけない。頑張って成果を挙げた社員を会社は守ってくれると信じています。」と語っていました。
しかし、営業本部長兼執行役員だった57歳のときに、男性部下社員へのパワーハラスメント行為で懲戒処分を受けることになりました。
40歳の男性社員によると、営業成績が上がってないことなどを深夜や週末にまで電話で執拗に𠮟りつけられ、ストレスからうつ病を発症して休職に追い込まれたようです。
そして、同僚からの聞き取り調査などから、パワハラと事実認定されました。
Aさんは、1週間の出勤停止の懲戒処分が明け、辞職願を提出し、会社を退職しました。
退職後、インタビューで、「辞めたのは、負けをみとめたくなかったためです。それにあのまま続けていたら、上司の言うことに何でも従い、会社に忠誠を誓ってきた自分の会社員人生を否定するようで情けなかった、パワハラの告発を受けるまでは、私は勝ち組だったんですから」と。声を荒げて語りました。
山吉のコメント
Aさんは、多分、忠誠を誓い、会社のために懸命に働いたのに、最後に会社に裏切られたと思っているのではないでしょうか?
男性社員のパワハラ行為をしている時点で、実は、Aさん自身も心のバランスが崩れていたのだと思います。夜中に部下に電話すること自体、尋常ではありません。かなり、会社からの無言の圧力に苛まれていたのでしょう。
Aさんは、退職後、いまだに無職のままで求職活動も行っていないようですが、会社に対する不信感が、消えず、心の傷になっているのでしょう。そして、多分、その傷は、一生、消えないように思います。
私には、Aさんは出世圧力の犠牲者の一人のように思います。
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退職後も元〇〇部長という名刺を持つ男性
これは、あるブログに記載されていた実話です。
長い間、お世話になり、既に退職なさった先輩Bさんから、会いたいとの連絡があり、会ってみたところ、元〇〇会社〇〇部長という名刺を出されて、非常に困惑したとのことでした。
Bさんは、会社員時代の部下、同僚、取引のあった会社の方々に、本名詞をもって挨拶に行かれ、仕事の相談をなさっているようです。
山吉のコメント
確かに退職後、なにも後ろ盾がない中、求職活動等を行う時に、自分の経歴等を相手に話をして、信用してもらうことは、よくあります。
しかし、名詞に、元〇〇株式会社〇〇部長といった、以前勤めていた会社の肩書を書くことは、失礼だと思います。
理由は、このような名詞を貰われた方が、戸惑うと思うからです。
名詞などは渡さず、「無職」であれば、「無職」と堂々と話した方が、相手から信頼されると思うのですが?
また、就職活動中に聞いた話ですが、ある大手企業を退職した方に、「何ができますか」と聞いた時、その方が「部長の仕事ができます」と回答したそうです。
退職後も、肩書に拘る方が、多いようです。
退職後にわかる出世と肩書の価値
この2つの話を読まれて、いかがでしょうか?
私も、会社員時代、管理職を長年務め、当然、出世欲もありました。組織のトップになり、人事、お金を掌握できることの快感を何度か味わいました。
しかし、ある時期、出世コースから外され、ひとりのおじさん社員になり、退職を迎えました。
退職後、今までの会社人生を振り返ると、「出世も肩書も、ほどほどでよかったな」と思います。理由は、退職後は、何にも役に立たないからです。
必要なものは、「何ができるか」です。それを、退職後1年7カ月で、学びました。
退職後の人生は、有り余る時間と空間のキャンバスに、何にも捕らわれず、自分の感性で、自分なりの絵を描くようなものです。
そこには、出世や肩書は顔をだしません。でも、こだわる人はいます。
だから、人生は、人それぞれで、おもしろいのでしょうね。
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