「失業給付 アルバイト」とググると、「アルバイトは週に20時間未満にすること」といった内容の記事を多く見受けられると思いますが、この制限は、31日以上の雇用見込みがあり、20時間以上働いている人に対しては、雇用保険の加入義務があるからです。
ところが、20時間以上のアルバイトをする場合でも、「就業手当」の申請をすれば、アルバイトしながら、給付金をもらうことができます。
そこでまず、この「就業手当」について、注意するべき点を説明します。その後に、週20時間未満の場合の有利な働き方について説明します。
スポンサーリンク
就業手当申請の注意点
就業手当の申請をしてアルバイトした場合と、なにもしないで失業給付金をもらう場合と比較して、なにもしない方が、もらう金額が大きくなることがあります。
すなわち、「働き損」になるケースがあります。
それでは、まず、就業手当の内容について説明して、具体的に「働き損」になるケースを示します。
就業手当とは
就業手当とは、アルバイトなど1年を超える見込みのない職業についた場合にもらえる給付金で、週20時間以上のアルバイトをしても、給付金が受給されます。
就業手当の金額は、基本手当日額の30%に相当する額の支給を受けることになります。そして、契約期間中の日数分、すなわち就業してない日も含めて、基本手当日額の30%の就業手当を受給することになります。この“基本手当日数の30%と就業してない日を含めて”が、ポイントです。
損になるケースは
例えば、基本手当日額5000円の方が、時給950円 1日あたり4時間 週5日のアルバイトを、2021年1月25日~2月5日まで契約してアルバイトを行ったとします。土日は休みとします。
就業手当を申請した場合 12日で手にする金額を計算します。
アルバイト代 950×4×10日=38,000
就業手当 5000×0.3×12日=18,000 (土日もカウントされる)
手にする金額 38,000 + 18,000 = 56,000円になります。
一方、なにもせず、失業給付金を貰った場合は、5000×12=60000円です。
なにもしない方が、手にする金額が多くなります。このように、「働き損」になるケースがあるので、事前の確認が必要です。
どういった場合に申請した方がいいのか?
時給が高い仕事をした場合、例えば、時給1200円として、先ほどの例で、計算しますと、66,000円となり、何もしないケースよる6000円多くなります。
また、先ほどの1日あたり4時間労働を7時間にすると、84,500円となり、24,500円多くなります。
「時給が高い」あるいは「労働日数あるいは労働時間が長い」アルバイトをなさる場合には、就業手当の申請を検討してもいいのではと思います。
それでは、申請なさる方もいらっしゃると思いますので、支給要件および申請方法を記載します。
スポンサーリンク
支給要件
・再就職手当の支給対象とならない職業に就業についたこと
・待機満了日後の就業であること
・自己都合退職など離職理由による給付制限を受けた場合は、待機満了後1か月間はハローワークまたは職業紹介事業者からの紹介による就業であること
・離職前の事業主、または、離職前の事業主に密接な関係がある事業主に再び雇用されたものでないこと
・受給資格決定前から採用が内定していた事業主に雇用されたものでないこと
申請方法
失業認定日に、ハローワークに以下の書類を提出します。
・雇用保険受給資格者証
・就業した事実を証明する書類
週20時間未満のアルバイトの場合
週20時間未満のアルバイトをする場合は、1日当たりの労働時間によって異なり、
1日4時間以上 失業給付金が先送り
となります。先送りとは、失業給付金が減額なしに、失業給付期間の終了後にもらえることを意味しています。
ですから、20時間未満のアルバイトの場合、1日4時間以上のアルバイトを行うと有利になります。
尚、申請方法は、失業認定申告書に、4時間以上のアルバイトを行った日に〇、4時間未満の日に×を記載して、失業認定日に提出すればいいです。
不正受給の場合の罰則
くれぐれも、虚偽の申告は行わないようにお願いします。不正受給が明らかになると、以下のような罰則があります。
・返還命令(不正に受給した金額を全額返還しなければなりません)
・納付命令(不正に受給した金額の2倍に相当する額を納めなければなりません)
ご注意下さいね。
まとめ
スポンサーリンク